地獄の門 <オーギュスト・ロダン>

地獄の門(1880-1917)

「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」の銘文で知られており、深い絶望をあらわす表現としても用いられるダンテの神曲・地獄篇に登場する[地獄の門]・・・。

ロダンがテーマとして選んだ、この「地獄の門」の巨大なブロンズ像が西洋美術館前庭に展示されています。
未完の作品ですが世界にある7つある内の一つです。

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考える人(1880)

このブロンズの門上部に、「地獄の門」を覗き込む男が創られているのですが・・・写真で解りますか?
この覗き見る男を一つの彫刻として発表されたのが「考える人」です。

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その姿は地獄の中を覗き込み、苦悩している姿であり、ロダン自身だとも言われています。
その地獄の中には、若き芸術家ローズとの間に出来た息子(ロダンは認知もせず、世間にも隠していた)の姿があるとのことですが・・・。



「地獄の門」の両横には、旧約聖書に出てくるアダムとイブの像が置かれています。
左にアダム。右にはイブ


アダム(1880)

アダムとは「土」「人間」という意味だからでしょうか、彼の右手は大地を指しています。
苦悩の表情は、禁断の実を食べた後悔からかでしょうか・・・。

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エヴァ(1881)

知恵の樹の実を食べて、恥じらいをを知ってしまったエヴァでしょうか・・・。

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カレーの市民(1884-1888)

英仏100年戦争の時、英軍によりカレーは占領された。サン・ピエールと5人の市民が、英国王のエドワード3世の前に出頭し他のカレー市民を救った・・・という実話にもとずいてのロダン制作。

自らの命を敵に差し出しに向かう6人の、死に直面した男たちの、怖れや苦悩の表情は胸が締め付けられそうです!

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ロダンのこれらの彫刻は、西洋美術館の前庭に設置されていて、誰でもいつでも見ることが出来ます。

この記事へのコメント

さかなchan
2008年05月27日 21:32
mugen様 今回は彫刻ですね!京都には、考える人とアダムがありますが、其の他は記憶にないので、無いんでしょう。コチラも滋賀・神戸・大阪・奈良・地元・の美術館はあるのですが、展示内容が江戸のほうが良い内容なんですよ!民俗学的には、関西は興味深い事はありますが・・
2008年05月27日 23:17
ロダンの彫刻には独特の力強さがありますね。
それにしても、作品の数の多いこと。
海外では有名どころ?には、まとめて展示されているところが多くて、それに加えて小さなところでも1,2点はおいているところが多いようです。
芸術家には体力も必要なんですね。
mugen
2008年05月29日 14:13
さかなchan さん
今日は雨降り…先日の暑さが嘘のような肌寒い日です。京都もお天気悪いのでしょうか?

考える人、アダムの2体は京都市美術館に有るのですか?
mugen
2008年05月29日 14:28
rosso さん
ロダンの彫刻は、肉体もリアルですが、モデルの人間の内面も表現しているようです!
あまりのリアルさに当初発表した時は、実際の人間から型を取ったのではないかと言われ非難されたそうですね。
ホント、芸術家には体力が絶対必要ですね!
2008年05月29日 16:52
地獄の門のてっぺんにいる3人が全く同じポーズをとっていると聞いたのですが、本当でしょうか?
一緒になって首を曲げたりしてみるのですが同じとは思えなくて。角度が変わるとポーズまで違って見えてしまうなんて、私の目が悪いのかも知れませんね。
去年はここに照明デザイナー石井幹子プロデュースの「光彩時空」という光のイベントを見に行きました。
美術館の壁に印象派の絵が写されて、とてもきれいでした。
さかなchan
2008年05月29日 20:09
mugen様 二度目の書き込み、すみません。ロダンの考える人は、国立京都博物館にアダムは京都市役所に有るんですよ。京都は、桂小五郎や佐久間象山など、時代がかった銅像がアチコチにありますね。
2008年05月30日 15:14
こんにちは。
上野の森へも久しく行っておりませんが、またまた、居ながらにして世界の超大物の野外彫刻展拝見できました。
前回のお友達の絵も素晴らしいですね。綺麗な色の藍に、まさに無限の世界へ引き込まれてしまいそうな印象でした。この絵は本物が見たいですね。関西への巡回展あるのかなあ?調べてみます。
2008年05月30日 17:38
ロダンの作品が国内で
見れるなんて知りませんでした。
いろいろあるのですね。
やはり素晴らしい作品は
実物を見たいものです。
mugen
2008年05月30日 23:27
sourire さん
てっぺんの3人を拡大して見てみました。そう言われてみれば同じ様ですが、左の人物の首の傾げ方が深いように感じるのは目の錯覚でしょうか?
地獄の門の前でsourireさんが首を傾げておられる姿を想像してしまいましたワ・・・!

ご覧になった「光彩時空」の光のイベントの事、確かブログに載せておられましたよね?
mugen
2008年05月30日 23:41
さかなchan さん
2度目の訪問大歓迎です!ありがとうございます。
そうですか「考える人」と「アダム」は別々の所に有るのですね。

ところで、さかなchanさん山科の観修寺へ行かれた事ありますか?
mugen
2008年05月31日 00:07
庵主 さん
上野は幾つかの美術館や博物館があり、常に何処かで興味ある催しものをやっていますが、行きそびれる事の方が多いです。


絵の主はだいぶ先輩なのですが、彼女の絵と彼女の生き方、考え方が好きなのです。
女流画家協会展は巡回していないと思いますが…。
mugen
2008年05月31日 00:32
月 さん
昨年、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)を訪ねた時、ロダンの彫刻群に圧倒され、特に「カレーの市民」の前にはずいぶん長い時間いました。その時はこの作品が上野に有るとは知らなかったのですよ。今回もやはり感動しましたが、この彫刻は見上げるのでなく、ロダンが望んだように鑑賞者の目線とほぼ同じ高さに設置してほしいですね。(メトロポリタンでは目線に設置)
2008年05月31日 11:28
こういう彫刻を見る機会はこれまであまりなかったのですが、mugenさんの解説をいただいて見ていると、とっても趣き深いものがありますね。
2008年05月31日 21:28
ロダンの考える人は有名だな・・・ここで一句「ガソリンの・・・代わりに燃やす・・・体脂肪」・・・トホホホ(*^_^*)
虚弱体質
2008年06月01日 08:47
お早うございます。
ロダンの彫刻は力強いですね。
フランス・パリ市と京都市は友好協力都市(1958年締結)で、1965年にガス灯が寄贈されてまた、1999年にはパリ市の日本文化会館前が”京都広場”名付けられて、その銘板とガス灯は京都市役所前広場にあります。
京都国立博物館にある”考える人”は酸性雨等で痛んでいるので早急に対策を考えねば。
”アダム”はいまは京都市役所にはありません。
痛みがひどかったので1969年頃に京都市美術館へ移されましたようですが・・・・、その後どうしているかなぁ???。
mugen
2008年06月03日 21:40
てっちゃん さん
ロダンの彫刻は力強く迫力がありますね。
「カレーの市民」は見る度に、悲しみや苦しみが感じられて胸が痛くなります。
mugen
2008年06月03日 21:44
バカボン さん
コンバンは!有名なロダンの彫刻が誰でも何時でも気軽に見られるなんて素晴らしい事ですね!
mugen
2008年06月03日 21:52
虚弱体質 さん
有難うございます。酸性雨の問題はロダンの彫刻にも影響していたのですね。
ところで、その後お体の調子はは如何でしょうか?